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KLK二次置き場(閲覧制限機能つき)/あざみたヨナ

〔雑感〕愛はあるけど、恋はない / 付:脚本集メモ

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〔雑感〕愛はあるけど、恋はない / 付:脚本集メモ


◇ 愛はあるけど、恋はない
>「マコちゃんと苛くんの関係性が気になっています」
>「ないから」
>「『キルラキル』には愛があるけど恋はない、と前から言ってる」
(中島かずき氏/「キルラキル」25話先行上映会)
 脚本集解説でも、この「恋愛要素ほぼゼロ」への言及があった(p462)。

 ド素人の私が、こんなこと言うことさえ、おこがましいのだけれど。
 私のようなトウシロでも、オリジナル創作で、「今回は、恋愛要素ナシで行きたい」って思ったことはあるし、それが合評会で「この女性キャラと男性キャラは、Endマークの後で結ばれるんですよね?」って感想もらって、「へ?」って思ったことがある。

 中島かずき氏はもちろんプロ、創作の受け手に恋愛解釈の人がどんだけ多いかなんて、百も承知なんだと思う。
 『キルラキル』の場合、原画/作画のサイドにすでに恋愛解釈の人がいらしたわけで。中島かずき氏の脚本、すしお氏(作画監督)・平松禎史氏(エピローグ原画)などなど「絵」を全部ひっくるめて『キルラキル』という作品が成立する。
 だから、中島かずき氏が、24話エンディングの蟇郡の花束について、「そういうつもりで書いたホンじゃなかった」という思いが内心なきにしもあらずだとしても、「仕方ないよね」って思っているんだろうし、だからこそイベントなどでも「見た人が勝手に想像するのは自由」とある意味で突き放したんじゃないかな、という気がする。推測だけどね。


◇国語のテストと、オープンエンディングと、
 Twitterなんかで萌え語りするのはもちろん素敵なことなんだけど。
 「言葉尻」にこだわる小説書きとしては「?」と思うことも多い。
「○○の相手は△△しかありえない」
 とかさ。原作本編中に“I love you” / “I know”なんて台詞があるときには、まぁ仕方ないかなぁと思うけど、『キルキラル』のように、「え? 他の解釈もあるよね」ってときに、こういう「言葉尻」を使う必要があるんかなぁ、と思う。
「○○×△△が好きだ」
 だって充分萌えは語れるし、他人に「?」って思われなくなる分、お得じゃなかろうか?

 ただ、ほんとに、
「○○の相手は△△しかありえない」
 と思ってる人もいるんだと思う。
 学生のときの国語のテストを思い出すと、
「作中の人物はこのときどう思っていましたか」
 っていう設問がやたらに多くて、しかも答えは一つしかないことになっていた。
 自分が感じた答えが正しくて、他が間違い、という感性は、このクソったれな国語教育で醸成されるんじゃないかって、けっこう本気で疑ってる。

 その一方で、世の中には「オープンエンディング」という言葉もあって、作者自身決めてない、読者に委ねる、なんて作品は、普通にある。『キルラキル』の恋愛関係も、「オープンエンディング」的なものなんだろうと思うんだけど、どうだろう。

 というわけで。
「あなた」が「この二人は作中ですでにくっついてる」と思っても、読者は全然そう思ってない可能性は高いわけですよ。
 PIXIVあたりだと、「この二人はつきあってます」というキャプションだけでいきなり始まる話が多くて、読者(わたし)はそう思ってないから、ノりそこなっている間に、話が終わったりするw
 一度、「二人の始まりの物語」を書いてくださって、リンクがあって、その「続編」として話を進めてくれる作者の物語に対しては、すんなり入れるし、ノれる分、楽しめるんですが。
 いかがでしょ??


◇二次創作について
 あと、1度きちんと書いておきたかった、重要なこと。

 二次創作を許すか許さないかは、原作者によってかなり違う。『キルラキル』は、二次創作に対しては許容度が高い(コミケ配布ビラすしお氏漫画中島氏関西LOFTトーク)。Twitter「ハサミリレー」なんて企画も、「二次創作容認」のベースがなければ、ありえない。

 二次創作規制と戦う漫画家・赤松健氏()あたりを追っかけてると解るけど。二次創作を、次世代創作者の揺籃と看做してるプロというのは、それなりにいる。トリガーの「古巣」であるガイナックスも、「庵野ウルトラマン」や「愛国戦隊大日本」「怪傑のーてんき」で知られるファンアート集団(ゼネラルプロダクツ)を母体としており、トリガーの二次創作好きはその流れもあるんじゃないかな(あったらいいな)と思ってる。

 けど、いま、どこのアニメプロダクションも、トリガーなみに二次創作ウェルカムってわけじゃないので。『キルラキル』で二次創作始めた方には、「次のジャンルがここまでユルイとは限らないですよー」っていうのは、お伝えしておきたい。

 ただ、『キルラキル』って、パロディ部分を全部解るにはかなりの「戦歴(w)」が必要だし(私も全部は解らない)、これが初ジャンルって人は少ないんじゃないかなぁとは思ってる。


◆脚本集メモ(2014.9.10初版ベース)

「はじめに」(p2)
 シナリオが先行していた、と、きっぱり書いてある。
 私がいた前ジャンルでは、1年物、残3ケ月の段階で、最終回が決まっていないという情報がリークされたりして、そういう作品も世の中にはあるわけだが。
「キルラキル」の場合も、放送期間中に大幅変更があった的なツイートやコメントをたまに見かけるのだが、脚本集を見ると、微調整はあったにせよ、大筋は初期から決まっていたことがうかがわれる。

▼二次創作のためのメモ
  個人興味の検証メモです。すべての相違点を拾ったものではありません。
02話(p24)TV本編ではビジュアルから推測するしかなかった「内部被服」が、ト書き中で定義されている。
03話(p36)犬牟田と伊織と皐月が神衣を説明するシーンあり。
06話(p85)猿投山以外の3人が皐月の野望を聞いた時期の言及がある。
 関連して、09話(p129)TV本編になかった「まさか、そんなことが」という台詞。
08話(p120)解説、蟇郡とマコの関係への言及。蟇郡、高校入学前2年間の設定。
11話(p156)TV本編にはない、閉じたパラソルの攻撃。猿投山心眼通から見た縫の描写。
16話(p227)Covers「目ざめていない」描写。
19話(p267)装一郎→一身のとき、流子4歳と明記。
21話(p295)TV本編にはない、「皐月が蟇郡をかばう」ト書き。
24話(p334)TV本編にはない、犬牟田の台詞ほか。(イベントなどでも言及のあったシーン)
 (p334)TV本編にはない、黄長瀬の台詞。
 (p342)TV本編と変更された、美木杉の台詞。
25話(p360)四天王の進路、少し詳しい。
 (p364)美木杉乳首ネタ。関連:CD3話(p429)

「解説」(p462)
脚本段階で、恋愛要素を排した件などに言及あり。
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